一休も破れ衣で出るときは 乞食坊主と人は言うらん
捨て果てて身はなきものと思えども 雪の降る日は寒くぞありける
極楽も地獄も我にあるなれば 悪念起こる心制せよ
心こそ心まどわす心なれ 心に心こころゆるすな
仏とてほかにもとむる心こそ 迷いのなかの迷いなりけり
世の中の嫁が姑に早やなれば 人も仏になるはほどなし
釈迦といういたずら者が世に出でて 多くのものを迷わするかな
成仏は異国本朝もろともに 宗にはよらず心にぞよる
門松は冥土の旅の一里塚 馬駕籠もなく泊り屋もなし
「一休道歌―三十一文字(みそひともじ)の法(のり)の歌」禅文化研究所編集
一休さんは大徳寺の住職もつとめられた禅宗の高僧。カオル