2004-06-01から1ヶ月間の記事一覧

歎異抄讃歌その二十八 第十五条〈1〉願船に乗じて苦海をわたり(上)

[原文] ・ 煩悩具足の身をもって、すでにさとりをひらくといふこと、この条もってのほかのことに候ふ。 ・ 来生の開覚(らいしょうのかいかく)は他力浄土の宗旨、信心決定の通故なり。これまた易行下根(いぎょうげこん)のつとめ、不簡善悪(ふけんぜん…

歎異抄讃歌その二十七 第十四条 念仏は大悲の恩を報じ徳を謝す

[現代語] 阿弥陀仏の誓願という光明に照らされて、本願を信じる心が起きるとき、決して壊れることのない信心をいただきます。その時に、浄土へ往生することが約束され、この世の命が終わればもろもろの「煩悩悪障(あくしょう)を転じて無生忍(むしょうに…

歎異抄讃歌その二十六 第十三条〈3〉漁や釣りをする人〜獣や鳥を狩る人

[現代語] 海や川で漁や釣りをして暮らしを立てる人も、野や山で獣や鳥を狩って生活する人も、売買の商いをするひとも、田畑を耕して日々送る人も、人間として全く同じです。今の時代に、仏教は職業の貴賎を問わないといっても当たり前の話しですが、800年…

歎異抄讃歌その二十五 第十三条〈2〉薬あらばとて毒を好むべからず

[現代語] かつて邪悪な考えにとらわれた人がいました。悪を犯した者をお救いくださる本願であるからと、わざわざ悪事をはたらき、それで阿弥陀仏に救っていただくための原因にしようと説きました。その悪い噂が伝わってきたときに親鸞聖人はお手紙を書き「…