2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

憎悪と暴力からの救い〜観音さまの慈悲〜その九 七難(7)怨賊難(おんぞくなん)

[経文] 怨賊が充満している世界を、一人の商人が人びとを率いて財宝を運ぶ旅をしていた。そして険しい道を進むとき、皆に呼びかけた。「皆さん、観音さまに祈りましょうましょう。必ず恐れない心を授かり、怨賊の危難から逃れられます。」人びとは一斉に「…

憎悪と暴力からの救い〜観音さまの慈悲〜その八 七難(6)枷鎖難(かさなん)

[経文] 罪があるか無実であるかを問わず、手・足・首を枷鎖(かさ=カセや鎖)につながれていても、カセや鎖は壊れ溶けてしまって解放される。[心] 人間を縛り付けている「カセや鎖」も沢山あります。 我執(がしゅう)と自尊心で自分を縛り、縛られた自…

憎悪と暴力からの救い〜観音さまの慈悲〜その七 七難(5)鬼難(きなん)

[経文] 国中に住んでいる鬼が人を悩まそうとやってきても、悪意の眼でみつめたり害を加えることはできない。[心] 『鬼』は自分の心の声、心に住む悪魔、心の誘惑、他人への恨み。証明の出来ない実感なのですが、人間の心には神も仏も、鬼も悪魔も住んで…

憎悪と暴力からの救い〜観音さまの慈悲〜その六 七難(4)刀杖難(とうじょうなん)

[経文] 王様に罰せられ、刀で斬られたり棍棒で叩かれる被害を受けるとき、相手の振り上げる刀や棍棒が粉々に砕ける。[心] 刀や棍棒は自分への批判、攻撃、嘲り、落とし穴、誹謗中傷など。真正面から対決すると騒ぎが大きくなり、傷も深まるばかりです。…